オンライン完結でタイDTVビザを取得した方法を解説
タイ版ノマドビザと言われるDTVビザ。5年間有効のビザで、タイでの長期滞在が可能になり、リモートワーカーやフリーランサーにとって魅力的な選択肢となります。Jakeがマレーシアから申請し、取得するまでのプロセス体験を共有します。
こんにちは、Jakeです。
今回は、タイのDTVビザについてお話しします。実は最近、このDTVビザを取得しました。マレーシアのデジタルビザを取得しているのにタイも?と思われるかと思いますが、マレーシアのデジタルノマドビザは最長2年。息子と妻は学生・ガーディアンビザで滞在しているけど、2年後はタイとマレーシアを行き来する選択肢もありかも!?ということでDTVビザの取得を目指しました。
マレーシアのデジタルノマドビザについては、次の記事を参考にしてみてください。



今後DTVビザは、タイランドエリートビザとの兼ね合いでどうなるか不透明。なぜかというと申請費が52,000円(日本で申請する場合)です。タイランドエリートは同じ5年で条件は違いますが、最低でも240万円はかかります。タイランドエリートのトップも苦言を呈していて、今後審査が厳しくなることや、改悪される、ビザ自体がなくなることも予想されます。DTVビザを検討している人もそうでない人も取れる時に取るのがおすすめです。
マレーシア在住のデジタルノマド取得者がこのビザを申請した話は、まだあまり聞かないので、貴重な情報になると思います。

日本からの申請も基本的には同じですが、海外から申請した方が必要書類が少なくて通りやすいと聞いたことがあります。
タイDTVビザとは?
正式名称を「DTV(デスティネーション・タイランド・ビザ)」というこのビザは、主にオンラインで働くリモートワーカーを対象に、2024年7月に新設されたビザです。
有効期限
有効期限は5年間で、その間は何度でもタイに入国可能です。一度の入国で滞在できるのは180日、さらに180日延長できるため、最長360日滞在できます。180日前に一時的に国外に出れば延長手続きの必要がないです。
対象者
フリーランサーやリモートワーカー、オンラインビジネスオーナーなどだけではなく、例えばムエタイやタイ料理など、タイの文化を長期間学びたい人もこのビザを申請できます。そして、DTVビザ取得者の配偶者や20歳以下の子どもにも同じ内容のビザが与えられます。
財務証明
500,000THB (約220万円)以上の現金がある方のみ対象です。
申請費
ビザ申請費は52,000円(日本で申請する場合)。ただし、ビザが発給されなくても返金はされません。
申請方法
申請はタイの行政サービスのE-Visaからオンラインでできます。以前はタイの領事館で必要書類とともにビザの申請を行う必要があったようですが、2025年1月1日から日本の申請者もE-Visa対象になりました。
THAI E-VISA OFFICIAL WEBSITE
DTVビザの詳細についてはこちらも参照ください。在福岡タイ王国総領事館の方が分かりやすいです。
在東京タイ王国大使館
在福岡タイ王国総領事館
必要書類
Jakeの場合、リモートワーカー、居住地はマレーシアで申請をしました。
必要書類は、以下の通り。
- パスポートの顔写真ページ
- 過去6か月以内に撮影した写真
- 現在の滞在場所を示す書類
- 500,000THB以上の預金残高証明書(英文)
- リモートワーカーの場合、以下該当する書類のいずれか一つ(英文)
– 在職証明書
– 会社登記簿謄本
– 企業等との業務委託契約書
– ポートフォリオ
申請はPDF形式のファイル、もしくはJPEG形式の画像データ(ともに3MB以内)となっています。
それぞれ説明していきます。
パスポートの顔写真ページ
パスポートをスキャンし、PDFでアップロードしました。スマホで写真を撮っても構いません。
過去6か月以内に撮影した写真
妻のガーディアンビザ申請時にマレーシアの写真屋で撮影したデータをアップロードしました。スマホで撮影した画像でも大丈夫だと思います。
現在の滞在場所を示す書類
マレーシアのコンドミニアムの契約書のPDFをアップロードしました。
500,000THB 以上の預金残高証明書(英文)
PayPay銀行の英文の預金残高証明書を申請前日の日付でダウンロードし、PDFをアップロードしました。
リモートワーカーの場合、以下該当する書類(英文)
マレーシアのノマドビザの時に作成した委任契約書とCV・ポートフォリオをPDFでアップロードしました。CV・ポートフォリオはデジタルノマドをリモートで行っていることの証明になるので、しっかりと作り込むことが重要です。
この書類は複数をアップロードできないので、一つのPDFにまとめました。
申請時に別途必要なこと
E-Visaをオンラインで申請する際に、旅行情報を入力する欄があります。
旅行情報
予定到着日、予定出発日、そしてフライト番号も必要です。あらかじめタイ入国日を決め、飛行機の予約をしておくといいです。予約した書類は申請に提出する必要がなかったです。
タイでの宿泊
ホテルなどの宿泊先を入力する必要もあります。追加書類でホテルの予約書類を提出したので、事前に予約しておくのがいいと思います。15日以上を推奨しているサイトもありますが、Jakeの場合は10日にしました。予約はキャンセル可能のプランにしました。
申請費の支払い
すべての書類をアップロードし、申請が終わったら申請費を支払います。クレジットカード(Visa または Master)のみだったと思います。
申請費は居住地によって異なります。日本から申請の場合は52,000円。マレーシアからだとRM1,600でした。申請時はRM1=34円ぐらいだったので約54,400円。今は円安なので日本からの方が安いです。
クレジットカードで支払うと申請時に登録したメールアドレスに領収書が届きます。
追加書類
Jakeは申請を2025年3月7日にしました。それから4日後(土日を挟んだので実質2日営業日)の3月11日にメールが届きました。メール内容は追加書類をアップロードする内容でした。
追加書類は下記の通り。
- Attach all passport pages in 1 PDF including empty pages(空白ページを含むパスポートの全ページ)
- Permanent Resident (Malaysia Pass) or Entry Stamp on your passport showing your arrival in Malaysia(マレーシア永住者証明書 (マレーシア パス) またはマレーシア到着を証明するパスポートの入国スタンプ)
- A foreign employment contract or employment certificate authenticated by the embassy of the country where the company is located(会社所在国の大使館で認証された外国雇用契約書または雇用証明書)
- A copy of the company’s registration/business license authenticated by the embassy of the country where the company is located(会社所在国の大使館で認証された会社の登録/営業許可証のコピー)
- A professional portfolio showcasing digital nomad, remote worker, foreign talent or freelancer status(デジタルノマド、リモートワーカー、外国人材、またはフリーランサーのステータスを示すプロフェッショナルポートフォリオ)
- Proof of salary slip/monthly income for the last 6 months(過去6か月間の給与明細書/月収の証明)
- A copy of the bank statement for the last 3 months with an ending balance of no less than 500,000 THB and Convert to Thai Currency(最終残高が500,000THB以上の過去3か月間の銀行取引明細書のコピーとタイ通貨への換算表)
- Proof of prolonged residence in Thailand for at least 6 months, such as a condominium rental agreement, lease agreement etc(コンドミニアムの賃貸契約書、リース契約書など、タイに6か月以上長期滞在していることの証明)
申請書類が少なくてすぐに取れるとネットにはあったので、余裕で取れると思ってましたが、けっこう追加書類が必要です。



公証役場の承認が必要なものもあるし、6か月以上の賃貸契約も求められてるので焦りました。
それぞれ説明していきます。
Attach all passport pages in 1 PDF including empty pages
空白ページを含むパスポートの全ページ
パスポートの全ページはPDFにしてアップロードしました。しかし、データは3MBまでなので縮小が必要でした。PDFの解像度を150dpiに変更して縮小しました。
A foreign employment contract or employment certificate authenticated by the embassy of the country where the company is located
マレーシア永住者証明書 (マレーシア パス) またはマレーシア到着を証明するパスポートの入国スタンプ
最後にマレーシアに入国したのは、2024年10月にデジタルノマドビザのE-Visaで入国した時でした。パスポートを見ると入国スタンプが押されていなかったです。E-Visaの書類持って入国管理局で手続きしたので、E-Visaにスタンプが押されていました。E-VisaをPDFにしてアップロードをしました。
A foreign employment contract or employment certificate authenticated by the embassy of the country where the company is located
会社所在国の大使館で認証された外国雇用契約書または雇用証明書
申請時に委任契約書は出していたのですが、自分で翻訳したものです。大使館の認証は取ってなかったので、日本に戻って公証役場で認証を取らないといけないかと思いました。妻のガーディアンビザを初めて申請した際に公証役場で委任契約書の認証を取ったので、もしかしたらそれが使えるかもしれないと思い、そのPDFをアップロードをしました。2023年の認証時と中身が少しだけ違っていたので、再提出を求められたら日本に一時帰国する必要がありました。
A copy of the company’s registration/business license authenticated by the embassy of the country where the company is located
会社所在国の大使館で認証された会社の登録/営業許可証のコピー
法人の履歴事項全部証明書をアップロードしました。Jakeは会社代表なので取得に問題ないですが、取れない方は会社に相談しましょう。持っていた履歴事項全部証明書は2024年7月のものだったので、最新のものを提出するように言われるかもしれない、さらに公証役場での認証も必要かもしれないと不安になりました。



翻訳せずにアップロードをしたので、再申請の数時間後に英文で再提出をする連絡がきました。
A professional portfolio showcasing digital nomad, remote worker, foreign talent or freelancer status
デジタルノマド、リモートワーカー、外国人材、またはフリーランサーのステータスを示すプロフェッショナルポートフォリオ
最初に出したCV・ポートフォリオに詳しく書いていたので、同じものを再度アップロードしました。これで再提出を求められたら追加情報を出すしかありません。
Proof of salary slip/monthly income for the last 6 months
過去6か月間の給与明細書/月収の証明
過去6か月の給与明細を英文にしてアップロードしました。
A copy of the bank statement for the last 3 months with an ending balance of no less than 500,000 THB and Convert to Thai Currency
最終残高が500,000THB以上の過去3か月間の銀行取引明細書のコピーとタイ通貨への換算表
銀行取引明細書とありますが、過去3か月の銀行残高証明書をアップロードしました。銀行残高証明書に手書きでレート換算したタイバーツの金額を記載しました。
Proof of prolonged residence in Thailand for at least 6 months, such as a condominium rental agreement, lease agreement etc
コンドミニアムの賃貸契約書、リース契約書など、タイに6か月以上長期滞在していることの証明
これが一番の不安要素でした。なぜならDTVビザは取れるなら取っておこうと思っていたぐらいなので、タイで部屋を借りる予定がなかったからです。公証役場で認証が必要なものは日本に一時帰国してでもと思ってましたが、賃貸契約をしないといけないし、家賃を支払う必要があるので困りました。
ホテルを10日間予約していたので、その予約のPDFと「DTVビザが取れるか分からないのに賃貸契約を結ぶことができないし、ビザが承認されてから賃貸を探します」という一文をつけてダメ元でアップロードしました。



追加書類は3月11日に連絡が来てからすぐに準備をし、その日に提出しました。マレーシアの各種ビザ申請書類で使ったものがあったので、すぐに対応できました。
DTVビザの承認
3月19日、DTVビザの承認メールが来ました!
公証役場で認証は古いけど大丈夫なのか、賃貸契約は結ぶ必要あるのかなど、DTVビザは取れないかもしれないとと思ってました。しかし再度追加書類の必要もなく、13日間(土日が2回挟んだので実質9営業日)で取れました。
4月後半に航空券とホテルの予約をしていました。しかし、もうすぐ改悪されるかもしれないなどのうわさが出ていたので、急遽3月30日にタイ行きの航空券を取りました。あと数日という時にミャンマーでのM7.7の地震とバンコクのビル倒壊というニュースが飛び込んできました。キャンセルするか悩みましたが、1日2日でバンコクへ行き、無事DTVビザのスタンプがパスポートに押されました。入国審査でE-Visaを出すだけなの手続きは簡単でした。
まとめ:
マレーシアのデジタルノマドビザと比較すると、DTVビザの方が長期間の滞在が可能で、より自由度の高い選択肢となります。特に、収入が一定以上あるデジタルノマドにとっては、マレーシアとタイの2拠点生活も選択肢に入りますね。今後DTVビザが改悪されることが予想されるので、検討している人はすぐに動き出しましょう!



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