デジタルノマドビザって簡単に取れるの?
2022年10月、マレーシアでデジタルノマドビザ(DE Rantau Nomad Pass)という新しいビザが発給されるようになりました。教育移住を考えている方で、このビザを検討している方もいますよね。Jakeも取得したデジタルノマドビザについて解説していきます。今回は必要書類についてです。
こんにちは!Jakeです。
2023年8月から息子がマレーシアの学校に通うことになり、息子は学生ビザ、妻はガーディアンビザを取れることは確定していました。しかし、親1人にしかガーディアンビザが出ません。(今は2人以上の子どもが場合、条件が揃えば両親にガーディアンビザが出ます ※2025年2月現在)
家族が一緒に住むにはビザの問題をクリアする必要がありました。日本に自分の会社があるため、マレーシアで就労することは難しく、MM2Hも改悪されました。
そこで、以前から検討していたデジタルノマドビザ(DE Rantau Nomad Pass)に申請することにしました。仕事はがっつりデジタル領域ではなかったですし、ネットでは申請者の半分しか承認されないと情報が出ていたので、本当に取れるのか不安でいっぱいでした。エージェントに依頼をしてサポートしてもらったのもよかったと思ってます。
デジタルノマドビザを検討してる方へ向けて、必要書類や注意点などJakeの実体験を交えてお伝えします。
デジタルノマドビザ(DE Rantau Nomad Pass)とは?
マレーシアでリモートワークをしたい!そんなあなたにぴったりのビザが、デジタルノマドビザです。マレーシアは物価が比較的安く生活しやすいだけでなく、多民族国家であるため文化や食事が多様で、英語も通じるので生活に困ることはほとんどありません。治安が比較的良く、自然も豊かなので、仕事とプライベートを両立させたいデジタルノマドにとって魅力的な環境が揃っています。
DE Rantauプログラムとは?
DE Rantauプログラムは、マレーシア政府が推進するデジタルノマド誘致政策です。海外からのデジタル人材を呼び込み、国内のデジタル経済を活性化することを目指しています。マレーシア政府は、このプログラムを通じて、デジタルノマドがマレーシアで快適に生活し、活躍できるような環境づくりを進めています。
デジタルノマドビザのメリット
- 3か月~12か月の期間で滞在ができる。12ヶ月の更新を行うことで、最長で2年のマレーシア滞在が可能
- 配偶者、事実婚パートナー、主申請者の両親、扶養家族の帯同が可能 ※扶養家族は18歳未満の子供・ハンディキャップのある子供(年齢制限なし、医者の証明が必要)です
- 年間収入が24,000米(約360万円)ドル以上から申請できるので、他のビザに比べて緩やかな条件
デジタルノマドビザのデメリット
もちろん、デジタルノマドビザにもデメリットはあります。ビザの申請費用や更新費用がかかること、マレーシアでの納税義務が発生すること、文化や習慣の違いに慣れる必要があること、言葉の壁を感じることもあるでしょう。個人でも申請できますが、エージェントに依頼した方がいいと思います。マレーシアは情報がいきなり変わることがあるので、代行費用がかかっても精通した業者に依頼する方が安心です。デジタルノマドビザはデジタル分野の業種のみ(現在は非デジタル分野でも管理職なら可能)なので、申請者の約半数しかビザを取得できていないと発表がありました。申請しても審査が厳しいため、拒否される可能性が半分あるということです。しかし、これらのデメリットを上回るメリットがあると思います。
申請要件
年齢 | 主申請者は18歳以上 |
就業形態 | フリーランス、個人事業主 リモートワーカー(フルタイムまたはパートタイム)、企業に所属し出社の必要性がない方 |
業種 | デジタル分野:具体的には、ソフトウェア開発、UX/UIデザイン、クラウドコンピューティング、サイバーセキュリティなど該当 非デジタル分野:経営層、管理職、CEO(最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)、マーケティングマネージャー、人事マネージャー、その他管理職 |
年収 | デジタル分野:USD24,000以上 非デジタル分野:専門職:USD60,000以上 |
滞在可能期間 | 3~12か月(最長24か月まで延長可能) |
ビザ手続き費用 | 単身RM1,080/同行者1名追加に付きRM540 |
ビザ代金 | RM90/3カ月 RM360/1年 |
マレーシア国内での就労 | 不可(輸入は国外での収入のみ) |
銀行口座の開設 | 可能(希望銀行に直接お問い合わせ) |
申請先 | MDEC(Malaysia Digital Economy Corporation Sdn Bhd) |

会社の代表ですが、リモートワーカーとして申請しました。
必要書類(申請時)
書類はすべてMDECの申請ページからオンラインでアップロードします。書類のアップロードは代行業者に依頼しましたが、書類はすべて自分で用意する必要があります。
※リモートワーカーとして申請したので、フリーランスは一部必要書類がことなります。フリーランスの方はMDECのサイトでご確認ください。取引明細、確定申告、給与明細の部分が異なると思います。
パスポートの全ページ
残存有効期間が14ヶ月以上あることが必要です。また、空ページが6ページ以上必要となります。
帯同者がいる場合は、必ず1名ずつコピーしてください。
職務経歴書(英語)
これまでの職務経歴書。特にデジタル領域でどのような経歴、実績があるのかを特に書きましょう。デジタルノマドビザで一番重要な書類と行っても過言ではありません。日本の職務経歴書と海外のCVは書式などが異なります。



日本語で職務経歴書を書き、ココナラで英語表記のCV作成を依頼しました。英語に自身がない人はこの方法をおすすめします。
直近3か月分の銀行取引明細書(英語)
残高証明書ではなく、取引明細書なので注意が必要です。日本の銀行のほとんどは英語で取引明細を出してくれないので、翻訳してもらう必要があります。Jakeは息子の学生ビザと妻のガーディアンビザの際に銀行取引明細書が必要だったので、同じように準備しました。
- ネット上で直近3か月分の取引明細書をダウンロードする(銀行によっては取引明細書を窓口で申請が必要があります)
- ITBMで翻訳する(ITBMは政府の認可を受けている翻訳会社で、息子の学校で留学に必要な書類の翻訳することをすすめられました)



ITBMで翻訳するする方法は、見積もりを依頼し、PDFで納品してもらうだけです。政府系なので公証役場での翻訳の認証が必要ありません。代金は指定口座に入金するのでWiseで送金しました。
直近3か月の損益計算書または昨年の確定申告書(英語)
源泉徴収票で大丈夫でした。こちらもITBMで翻訳してください。
直近3か月の給与明細(英語)
給与明細を自分で翻訳しました。会社の代表なので正式な書類として提出できました。社員の方は会社で翻訳したものを作成してもらうか、ITBMで翻訳してください。
雇用契約書 / 参画中のプロジェクト契約書(英語)
リモートワーカー
月収または年収、およびリモートワークが認められている旨が記載されている必要があります。正社員の場合は雇用期間に記載がないと思いますが、1年または2年の雇用期間の記載が求められます。マレーシア国外の企業との契約であることが求められます。
フリーランサー
契約期間および報酬が記載されている必要があります。複数の契約にまたがっていてもOKです。また、業務契約はマレーシア国内または国外の企業どちらでも構いません。



取締役の場合、会社とは雇用契約書を結ぶことができません。Jakeは委任契約書を作成しました。Jakeは自分で翻訳をし、社印を押印して提出しました。
翻訳が必要なのでITBMに依頼しましょう。
無犯罪証明書
居住地の警察署で申請してください。Jakeは神奈川県警に行きました。申請後、約1週間で受け取れます。
- パスポート
- 住民票の除票または、最終住所を確認できる戸籍の附票(共に発行から6ヶ月以内のもの)
- 現住所を確認できるもの
- 証明書発給の必要性が確認できる書類等(メール等は印刷したもの)
- 犯罪経歴証明書発給申請書



「証明書発給の必要性が確認できる書類等」はMDECの申請画面を提出しました。仮で記入できるところまで大丈夫です。
無犯罪証明書をもらうと封筒に「開封無効」とありますが、PDFで送る必要があるので開封しましょう。英語でも記載されているので、翻訳不要でした。
最終学歴卒業証明書(英語)
アメリカの大学の卒業証書をPDFにして提出しました。卒業した学校で卒業証明を取得してください。
必要書類(承認後)
下記の書類は申請書類がMDECで承認された後に出す書類です。この書類を出した後、シングルエントリーを取得しマレーシアに入国します。
パーソナルボンド
パーソナルボンドは現地マレーシアの企業にスポンサーについてもらう必要があるそうです。もし、ない場合、MDECが代わりにRM1,000でスポンサーについてくれます。
医療保険加入証明書
息子の学生ビザと妻のガーディアンビザで医療保険の加入が必要だったので、同じくTOKIO MARENEで同条件の保険に入りました。年間9,000円ぐらいです。



KLの本社に直接行って契約してきました。代理店に依頼することもできます。
Tokio Marine Insurans (Malaysia) Berhad
住所:Plaza Hap Seng, Level 20 Menara Hap Seng, 3, Jalan P. Ramlee, Kuala Lumpur, 50250, Federal Territory of Kuala Lumpur
電話:03-2027-8200
https://www.tokiomarine.com/my/en.html
マレーシアの納税番号登録証
MyTaxというサイトから申請し、TINnumberを取得します。
まとめ
申請書類は翻訳が必要な書類もあるし、準備に時間がかかります。コツコツと準備を進めましょう!次回は申請から承認、ビザ受け取りまでです。実はここから本当の試練が始まります。次回の記事をお楽しみに!



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