多民族国家のマレーシアは刺激的
マレーシアは、異なる文化、宗教、言語を持つ人々が共存する、多民族国家です。この多様性こそが、マレーシアを魅力的な国にしている理由の一つでもあります。教育移住を考える上で、この多文化社会を理解することは、とても重要です。
こんにちは! Jakeです。
今回は、マレーシアの魅力の一つでもある「多文化社会」について、教育移住を検討されている皆さんにぜひ知っておいていただきたいことをシェアしたいと思います。
マレーシアの多文化社会を構成する民族、宗教、言語について、基本的な知識をお伝えしていきます。
マレーシアが多文化社会である理由
マレーシアは、東南アジアに位置し、マレー半島の一部とボルネオ島の北部を領土とする国です。このマレーシアが多文化社会になった背景には、地理的な要因と歴史的な経緯が深く関わっています。
多文化社会であることは、マレーシアにとって様々なメリットをもたらしています。例えば、多様な視点や価値観が生まれることで、社会の創造性や革新性が高まります。また、異なる文化に触れることで、国際的な感覚を養うこともできます。
しかし一方で、異なる民族、宗教、言語を持つ人々が共に暮らすということは、時に摩擦や衝突を生む可能性もあります。そのため、マレーシアでは、異なる文化を尊重し、共存していくための様々な工夫がなされています。
教育移住を検討している皆さんにとって、マレーシアの多文化社会を理解することは、非常に重要です。お子さんが、多様な価値観を受け入れ、グローバルな視野を養うための第一歩となるでしょう。
マレーシアの民族構成
マレーシアの民族構成は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
マレー系
マレーシアの人口の約60%を占める多数派民族です。イスラム教を信仰し、マレー語を話します。伝統的なマレー文化を守りながら、現代社会で生活しています。
中国系
マレーシアの人口の約20%〜30%を占める民族です。主に中国大陸南部から移住してきた人々の子孫で、仏教や道教、キリスト教など様々な宗教を信仰し、中国語や英語を話します。経済活動に積極的に参加し、マレーシアの経済発展に大きく貢献しています。
インド系
マレーシアの人口の約10%を占める民族です。主にインド南部から移住してきた人々の子孫で、ヒンドゥー教を信仰し、タミル語や英語を話します。様々な職業に従事しており、マレーシアの社会に欠かせない存在となっています。
これらの民族は、それぞれ独自の文化、習慣、食文化、祭り、伝統衣装を持っています。マレーシアでは、これらの多様な文化が尊重され、共存しています。例えば、祝祭日には、各民族の祭りが盛大に祝われ、街中がカラフルな装飾で彩られます。

ぼくの学校は中華系が少し多いかな。インド系も多いよ。



住むエリアによって人種の割合が変わるから、移住するなら実際に雰囲気を確かめてからの方がいいと思います。
マレーシアの宗教
マレーシアでは、イスラム教が国教と定められていますが、憲法では信仰の自由が保障されています。そのため、様々な宗教が共存しており、それぞれの宗教が尊重されています。
イスラム教
- マレーシアの国教であり、マレー系の人々の大多数が信仰
- イスラム教の基本的な教えとして、唯一神アッラーへの信仰、コーラン(聖典)の教え、そして五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)の実践
- 信者は毎日5回の礼拝(サラート)を行い、ラマダン月には断食を行います
- イスラム教の戒律では、ハラール(合法的なもの)とハラーム(非合法的なもの)が定められており、ハラールフードを食べる習慣がある
- 女性はヒジャブ(頭を覆うスカーフ)を着用し、素肌を見せないようにする
- 主な祝祭日として、ハリラヤ(断食明け大祭)や、ハリラヤ・ハジ(犠牲祭)などがある
- モスクは、イスラム教徒にとって礼拝を行う神聖な場所であり、外部からの訪問者は、モスクに入る際にマナーを守る必要
仏教
- 主に中国系の人々が信仰しており、マレーシア各地に多くの仏教寺院があります
- 仏教の教えは、四諦(苦諦、集諦、滅諦、道諦)と、八正道(正しい見解、正しい思考、正しい言葉、正しい行為、正しい生活、正しい努力、正しい念、正しい禅定)が基本
- マレーシアでは、上座部仏教と大乗仏教の両方の宗派が見られます
- 寺院は、仏教徒にとって礼拝や修行を行う場所であると同時に、地域の人々の交流の場
- 仏教の祝祭日としては、ウェサックデー(仏誕節)が最も有名
ヒンドゥー教
- 主にインド系の人々が信仰しており、カラフルな装飾が施されたヒンドゥー寺院がマレーシア各地に点在
- ヒンドゥー教は、シヴァ神、ヴィシュヌ神、ブラフマー神といった多神教で、様々な神々を信仰
- ヒンドゥー教の祭礼として、タイプーサムやディーパバリが有名で、これらの祭りには、多くのヒンドゥー教徒が寺院に集まります
キリスト教
- 一部の中国系や先住民の人々が信仰しており、教会も各地にあります
- カトリック、プロテスタントなど、様々な宗派が存在



オーナーさんはキリスト教だよ。誰も宗教を押し付けて来ないし、お互いに尊重し合っているのがすごいと思う。
マレーシアの言語
マレーシアの公用語はマレー語ですが、英語も広く使われています。教育現場やビジネスシーンでは、英語が共通語として使用されることが多いです。
マレー語
マレーシアの国語であり、マレー系の人々の母語です。日常会話や公文書で使用されます。2024年にアンワル首相は、公共機関でのマレー語使用を原則とする方針を発表しました。今後、公共サービスにおいては、マレー語の重要性が高まる可能性があります。
英語
マレーシアでは、第二言語として広く使用されています。教育機関やビジネスシーンでのコミュニケーションに必須です。マレーシアの英語は「マングリッシュ」と呼ばれています。 例えば、中国語の名残りから、語尾に“lah”をつけることが多く、「OK lah!」や「No lah !」、「I don’t know lah!」「Can lah!」のように使います。
中国語
中国系の人々が使用する言語で、北京語や福建語、広東語など様々な方言があります。
タミル語
インド系の人々が使用する言語です。
マレーシアは多言語社会なので、街中では様々な言語が飛び交っています。このような環境で生活するには、多言語に対応できるコミュニケーション能力が重要になります。英語を話せることはもちろんですが、マレー語や中国語を少しでも覚えておくと、現地の人々とのコミュニケーションがより円滑になります。



英語でもマレー系、中華系、インド系と人種によってイントネーションなどが違うのも面白いよ。



わたしはいつも中国語で話しかけられる(笑)
まとめ:人々の考え方を理解し、異文化を尊重する気持ちを大切に
今回は、マレーシアの多文化社会を構成する民族、宗教、言語について、基本的な知識をお伝えしました。マレーシアは、多様な文化が共存する魅力的な国だから、私たち家族も移住しました。日本では学べない、リアルな経験ができるのがマレーシアのいいところです。



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